2005年10月29日

(1)レクチャー「参加者を理解する」

10:30 導入
本日のテーマは「参加者を理解する」です。
このコースは7セッションあり、
1ケースメソッド授業を理解する
2討議から学ことの価値を考える
3参加者を理解する
4学びの共同体を築く
5非指示的に教える
6別の場所で再現する(インストール、ケースを書く)
7参加者を「もてなす」
というテーマで構成されている。
山にたとえると登山口まで来てこれから登り始めるようなところにきている。


<板書の写真(クリックすると拡大します)>

10:40 ビデオ教材(HBS)
○less is more
早く終わってしまう恐怖が講師側にはつきまとう
しかし討議することで学びは、深まらないと取りにいけない、コンテンツを沢山並べるより深堀する
○know your students
< teaching a case >   < teaching a calss >
 講師===教材      講師===参加者
     ↓               ↑
   参加者             講師


<板書の写真(クリックすると拡大します)>


<板書の写真(クリックすると拡大します)>

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(2)デモケースディスカッションその1

ケース名:「日本人留学生 田中功一」
ケースリード:国保祥子さん(慶應義塾大学)
討議時間:50分
事前設問:
設問1)コウの派遣元企業、HBSの教授、HBSのクラスメイト(アメリカ人)などの
    ケースの登場人物にとって、コウが貢献できることは何でしょうか?
設問2)コウやHBSのクラスメイト(アメリカ人)にとっての、HBSで得られる「学び」
    とは何でしょうか?
設問3)上記を踏まえた上で、あなたなら、誰にどのようなアドバイスをしますか?

進行:
11:45 このケースを読まれての感想は?
11:50 コウが貢献できることは何でしょうか?
12:03 コウやクラスメイトにとっての「学び」とは何でしょう?
12:17 コウに対するアドバイスは?
12:25 HBSに対して、コウが変われば全て良くなるのか?
12:35 ケースの後日談


<ケース討議時の板書(クリックすると拡大します)>


投稿者 motmaster : 11:51 | コメント (0) | トラックバック

(3)デモケースディスカッションその1の振り返り

国保さんの感想:
色々想定したつもりであったが、それでも対応しきれなかった

議論したいことができたかどうか:
・コウを指示する意見が多く、批判する意見が少なかった
・表情で意図が伝わって来た
・設問でケースに没頭することができなかった
・設問1の最後で対立軸がでかかったのでもう少し深堀したら
・手が沢山上がった時の対応をどうすればよいのか
・最初に「感想は」から入ったのがよかった
・質問と学習目標のリンクについて

教育目標を達成するには
○考えていた教育目標
・「学びの共同体」の意義とそのために必要な要素や講師としての姿勢について理解する。
・逆境に置かれている生徒の気持ちに共感することで講師として配慮する視点を得る。
○そのためにどのような進行をすればよかったか
・設問3の時はコウへのアドバイスだけでなく、HBS、教授、クラスメイトへのアドバイスも必要

設問について
・設問は教育目的とリンクしているので、教育主題(このケースを使って何を編み上げるのか)が議論できるための引き金となる設問
・yes、noを求める質問よりも自由回答ができる質問の方が良い。
・意思決定をする場合のケースは設問数が少ない方がよいのでは。

沢山の挙手があがることについて
・沢山上がったことは、クラスの動きがまとまってきたという証拠なのであわてる必要はなく、むしろ「やった」という瞬間

投稿者 motmaster : 12:45 | コメント (0) | トラックバック

(4)デモケースディスカッションその2

ケース名: 「クラス発言の裏事情」
ケースリード:檜山昭信さん(中小企業基盤整備機構)
討議時間: 50分
事前設問:
【設問1】あなたが春日助教授の立場で前半のクラス貢献点をフィードバックする
     とすれば,この2人をどのように評価しますか?
【設問2】今後,あなたが春日助教授に代わって授業を進めるとしたら,
     このような2人がいるなかで,どのような授業運営を心がけますか?
20051029_005.jpg


進行:
14:45 二人をどのように評価しますか。
15:15 どんな運営を心がけますか


<討議の板書(クリックすると拡大します)>

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(5)デモケースディスカッションその2の振り返り

檜山さんの感想:
板書が難しかった
・ある軸を作りながら整理しようとしたが、議論に引き込まれて整理しきれなかった
・対立軸を作って議論を展開したかったが、多面的な立場からの意見がでたので軸が明確に作れなかった

コメント:
・発散と収束 どちらをとるか
・準備してきたことをやる価値と今行われている議論どちらをやるかを瞬時に判断
・授業には時間に限りがある一方で授業は動かしてみないとわからない講師が準備したいことが議論できたかどうか
・浮かび上がった論点を最後に整理するだけでも収まりの良い授業になる
・多くの意見をはき出させると共に何かを学んでかえって欲しいという2つの目的を両立させる

回し蹴り

投稿者 motmaster : 16:01 | コメント (0)

(6)ビデオ&スタディ

「反面教師」
×発言を横取りする

×期待する答えが出るまで質問し続ける
・言わせたい事があるという時点で討議型授業として成り立たなくなる、レクチャーで十分
・参加者の発言を誘発させる方法は?
 →クラスの最初に発言することが得だという雰囲気・規範を作る
 →黒板に書く

×発言することを期待していないかのような態度を取る
・年配の発言者に対して「ありがとうございます」ということについて
 →講師が一段高い位という認識を取らず、参加者と同じ立場で一緒に良い授業を作り上げていこうというスタンスを取る
 →その発言が授業にとても貢献したと思われるとき
 →その人が頑張って発言してくださったとき
など、各ケースリーダーがポリシーを持つ

×ケースリーダーのお作法をおしつけるかどうか
・しっかりしたロジックをどの程度求めるか
・ソクラテスメソッドが効果をもたらすためには
→食らいついてくることにメリットがある
→食らいついてくることで先に何か良いものがある
→参加型からソクラテスメソッドに変える、その逆両方あり
 やらなければならない学習目的がある場合もある、学級崩壊のリスクも承知で

×学生を傷つける
・リーダーは意識がなくても受講者が傷ついてしまうことがあり得る

×参加者を配慮する
・配慮しなければならないことを常に意識する

投稿者 motmaster : 16:20 | コメント (0) | トラックバック